ネットワークカメラとアナログHDカメラ、うちの会社にはどっちが合う?違いと選び方をやさしく解説
漫画でわかる今回のテーマ

「そろそろ会社にも防犯カメラを付けようか」と調べ始めたところ、「ネットワークカメラ(IPカメラ)」「アナログHDカメラ(AHDカメラ)」という聞き慣れない言葉が出てきて、手が止まってしまった。そんな経験はありませんか。
どちらも防犯カメラであることに変わりはないのに、カタログを見比べても何がどう違うのかがわかりにくく、「結局うちにはどっちがいいの?」と迷ってしまうのは当然のことです。実はこの2つ、どちらが優れているというよりも、会社の建物の状況や、カメラで何を見たいかによって向き不向きが変わるものなんです。
この記事では、防犯カメラを初めて検討する経営者・総務担当の方に向けて、ネットワークカメラとアナログHDカメラの違いをできるだけ専門用語を使わずにご説明します。読み終えるころには、自社に合う方向性がきっと見えてくるはずです。
ネットワークカメラとアナログHDカメラの違いは「映像の届け方」にあります

まず結論からお伝えすると、ネットワークカメラとアナログHDカメラのいちばん大きな違いは、カメラが撮った映像を録画機まで届ける方法です。ここを押さえておくと、その後の画質や工事、費用の違いもすっと理解できるようになります。
アナログHDカメラとは、昔ながらのアナログ防犯カメラと同じ同軸ケーブルを使いながら、高画質な映像を送れるようにしたカメラです。代表的な規格である「AHD(Analog High Definition)」の名前から、「AHDカメラ」と呼ばれることもあります。録画機には「DVR(デジタルビデオレコーダー)」を使います。イメージとしては、テレビのアンテナ線で映像を届けているようなものだと考えてください。
一方のネットワークカメラは「IPカメラ」とも呼ばれ、撮った映像をデジタルデータに変換し、LANケーブルを通じて録画機(NVR)やパソコンに送る方式です。こちらは、インターネット回線で動画を送っているイメージに近いでしょう。
つまり、アナログの線で送るのがアナログHDカメラ、ネットワークで送るのがネットワークカメラ。この違いが、使い勝手のあらゆる部分に影響してくるのです。
画質・工事・費用・機能の4つで比べてみましょう
では、映像の届け方が違うことで、実際にどんな差が出てくるのでしょうか。防犯カメラ選びで特に気になる「画質」「配線と工事」「費用」「機能と拡張性」の4つの視点から、ネットワークカメラとアナログHDカメラの違いを整理してみます。
| 比較ポイント | アナログHDカメラ | ネットワークカメラ |
|---|---|---|
| 映像の送り方 | 同軸ケーブル(アナログ信号) | LANケーブル(デジタルデータ) |
| 画質 | フルHD〜4メガピクセル(2K相当)が主流 | 4メガピクセル以上の高画質も選べる |
| 配線距離の目安 | 最大約500m | 1区間あたり約100m |
| 設置・設定 | つなぐだけで映りやすい | ネットワーク設定が必要 |
| 費用感 | 比較的おさえやすい | 機能に応じて上がりやすい |
| 機能・拡張性 | 基本的な録画・遠隔視聴が中心 | AI検知や音声録音、台数追加に強い |

まず画質についてです。アナログHDカメラもフルHDや4メガピクセルといった高精細な映像が撮れるようになっており、人の様子を確認するには十分な性能があります。ただ、車のナンバーや人の顔をより鮮明に残したい場合は、さらに高解像度のモデルがそろっているネットワークカメラに分があります。
次に配線と工事です。アナログHDカメラの大きな強みは配線距離の長さで、音響・防犯機器メーカーのTOAによれば、同軸ケーブル(5C-2V)で最大500mの配線が可能とされています。IPアドレスなどの設定も不要なため、ケーブルをつなげばすぐに映像が映るシンプルさも魅力です。対してネットワークカメラは、LANケーブル1本で映像と電源をまとめて送れる「PoE(Power over Ethernet)」という仕組みに対応したものが多く、カメラごとに電源工事をしなくて済むのがメリットです。ただし、LANケーブルは1区間あたり約100mが目安となるため、離れた場所では中継機器が必要になることもあります。
費用の面では、一般的にアナログHDカメラのほうがカメラ本体・録画機ともに導入コストをおさえやすい傾向があります。特に、すでにアナログの防犯カメラを使っていて同軸ケーブルが建物内に残っている場合は、配線をそのまま生かしてカメラと録画機だけを入れ替えられるため、工事費も含めて大きく節約できる可能性があります。
最後に機能と拡張性です。ここはネットワークカメラが得意とする分野で、人や車をAIで検知して通知する機能、マイクを内蔵して会話を記録する機能、ネットワークにつなぐだけでカメラを増やせる拡張性など、「ただ録画する」以上の使い方が広がります。
うちの会社はどっち?向いているケースを整理しました
ここまで読んで、「どちらにも良さがあるのはわかったけれど、結局どちらを選べばいいの?」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。正直にお伝えすると、正解は会社ごとに違います。そこで、それぞれが力を発揮しやすいケースを整理してみました。ご自身の会社の状況と照らし合わせながら読んでみてください。
アナログHDカメラが向いている会社
すでにアナログの防犯カメラが付いていて、古くなったので入れ替えたいという会社には、アナログHDカメラが有力な選択肢になります。既存の同軸ケーブルを生かせれば、壁や天井を大きく工事せずに高画質化できるからです。
また、事務所と倉庫が離れている、敷地が広くて駐車場の端までカメラを付けたいといったように、配線距離が長くなる現場にも向いています。「まずはコストをおさえて、必要な場所を確実に録画したい」という会社にとって、アナログHDカメラは堅実で頼りになる存在です。
ネットワークカメラが向いている会社
一方で、出入口で人の顔をはっきり残したい、駐車場で車のナンバーを読み取りたいなど、映像の細かさを重視する会社にはネットワークカメラがおすすめです。
さらに、夜間の侵入をAIで検知してスマートフォンに知らせてほしい、店舗や窓口でのお客様とのやりとりを音声も含めて記録したいといった「録画プラスアルファ」を求める場合も、ネットワークカメラのほうが実現しやすくなります。今は数台でも、事業の拡大にあわせて将来カメラを増やしていく予定がある会社にも向いています。
防犯カメラ選びの前に確認しておきたい3つのこと
どちらにするか決める前に、ぜひ社内で確認しておいていただきたいことがあります。この3つが整理できているだけで、防犯カメラ選びはぐっとスムーズになります。
ひとつ目は「今、建物にどんな配線があるか」です。以前のカメラの同軸ケーブルが残っているのか、LAN配線が整っているのかによって、工事の手間や費用が大きく変わります。天井裏や壁の中のことなので、わからなくてもまったく問題ありません。
ふたつ目は「カメラで何を見たいか、何を残したいか」です。人の出入りを大まかに把握できればよいのか、顔やナンバーまで記録したいのか、音声も残したいのか。目的がはっきりすると、必要な画質や機能もおのずと決まってきます。
みっつ目は「数年後にどう使っていたいか」です。オホーツク地域の事業所では、本社と倉庫、車庫などが離れて点在しているケースも少なくありません。今は1か所だけでも、いずれ別の建物にも広げたいのか、スマートフォンからまとめて確認したいのかを考えておくと、後から「別の方式にしておけばよかった」という後悔を防げます。

迷ったら「うちにはどちらが合う?」とご相談ください
ネットワークカメラとアナログHDカメラの違いは、突き詰めると「映像の届け方」の違いです。そこから画質、工事、費用、機能の差が生まれ、どちらが合うかは会社の建物や使い方によって変わってきます。既存の配線を生かしてコストをおさえたいならアナログHDカメラ、高画質やAI検知、将来の拡張性を重視するならネットワークカメラ、というのがひとつの目安です。
とはいえ、実際には「配線がどうなっているかわからない」「両方の良いところを組み合わせたい」というご相談もよくあります。ビジョンテックでは、アナログHDカメラとネットワークカメラの両方を取り扱っているため、どちらかに偏ることなく、現場の状況にあわせた組み合わせをご提案できます。北見市留辺蘂町を拠点に、オホーツク地域の事業者さまのもとへ伺い、配線の状況から一緒に確認いたします。
「うちにはどちらが合うんだろう?」と少しでも迷ったら、どうぞお気軽に無料相談をご利用ください。まだ検討を始めたばかりの段階でも大歓迎です。
▶ 無料相談・お問い合わせはこちら ▶ お電話でのご相談:0157-42-3349(株式会社ウィズ・プランニング ビジョンテック)
参考資料
- TOA株式会社「AHDカメラシステム カタログ」 https://www.toa.co.jp/assets/files/pdf/catalog/b-185.pdf
- ALSOK「防犯カメラ・監視カメラ用語集」 https://www.alsok.co.jp/corporate/recommend/surveillance-camera-glossary-03.html